「未履修」は自己努力で解決しましょう
7月6日付けで,全国高等学校長協会が,中教審教育課程部会の梶田部会長宛てに「高等学校学習指導要領改訂に向けて(お願い)」という文書を出したのだそうな.
特に「必履修科目指定関連」という項目を見ると,
- 社会科3科目も必履修は負担である
- 理科も,理科基礎,理科総合(A,B)は,理系にとって内容が薄すぎ
- 情報は,選択教科に
- 総合学習は生徒の実態・学校特性にあわせて運用したい
どの項目も,いわゆる「未履修問題」でひっかっかったものばかりです.この要望が全部通れば,未履修問題の大部分はなくなることでしょう.想像するに,校長協会にとって「未履修問題」は結構対応が大変だった.調べれば調べるほどわんさか出てきて,もう始末に負えなくなってしまった.だから,そういうことで国民的議論が沸き上がってほしくない.もう沢山だ,ということなんじゃないかと思います.で,彼らが出した結論は,
「未履修」にならない指導要領を!
ということ.ただ,日本の教育のポリシーが,「大変だから」「邪魔だから」「できないから」ということで議論されちゃうような,そんな国なんでしょうか,日本は.それって,美しいの?あ,そう.私には単なるわがままにしか見えないんですけれども.
で,なんでそんな文書をわざわざ教科「情報」のブログで取り上げているのかというと,この文書で教科「情報」について,
「情報」は生徒間の能力差拡大傾向で,2単位70時間の1/2,1/3以下の時間で習得できる生徒もかなりいる.
としているのが,どうにも見過ごせないなぁ,と.ツッコミはじめると止まらなくなってしまいますが,
- 能力差の「能力」って,何?
- 習得できるの「習得」って,何をさす?
- かなりいるの「かなり」って,どのくらい?
根拠を明確にして自分の主張に客観性をもたせましょう,とは私は高校2年生に情報の授業で指導しているところですが,ここまでくると,情報の授業を受けていない校長諸氏にも授業してあげたくなっちゃいますね.
内容に触れると,少なくとも私は1/2,1/3以下の時間で習得できるような,ぬるい授業は一切やっていない.ちょっと難しいことやりすぎちゃったかなー,ちょっとぬるくしたほうがいいかなー,と思うことはあるかもしれませんが.ただ,パソコンオタクのような教員が,わーどえくせるぱわーぽいんとほーむぺーじな授業でお茶を濁しているような学校は知らない.パソコンのことしかやらんのであれば,パソコン得意な生徒,慣れている生徒はとっとと進んで,ヒマヒマしてるってことはありますわな.でも,それは授業者がちゃんとした情報の授業をやっていないから起こる問題であって,情報固有の問題だと思われても困るんですよね.
まー,こちらはともかく地道にやっていきますよ.とりあえず,明日は大泉高校にて
教科「情報」教員ネットワーク.関東 第6回研修会
を開催します.こうやって自主的に研修して力をつけつつ,教科「情報」を盛り上げます!