通信技術の理解

第2回全国高等学校情報教育研究大会 兼 第2回関東都県高等学校情報教育研究会研究大会

Posted in おでかけ, カリキュラム, 制御・ロボット, 計測と制御, 通信技術の理解 on 8月 25th, 2009 by TASAKI – コメントは受け付けていません。

筑波学院大学で24日、第2回全国高等学校情報教育研究大会 兼 第2回関東都県高等学校情報教育研究会研究大会が開催されました。

午前中は文部科学省の永井視学官から、新学習指導要領における共通教科情報についてのお話を拝聴。

「普通教科」は「共通教科」へ呼び方が変わる。これはすべての学科共通で学ぶ教科という意味ということなので、すべての高校生に対して必要な教育ということでは「普通教科」と同じことを指すので、大きな影響はありません。

「社会と情報」の目標で強調されていたと思えたところは、「情報社会に積極的に参画する態度」というところ。

以下、たさきが聞きながら考えたこと:「参画」できるために必要なICTへの理解であったり活用能力であったりを養えるような授業内容を考えることになりますね。コンピュータを使えるということではなくて、コンピュータを何のために使うのかという目的が前に出てくるイメージ。新幹線の予約でもいいですし、プレゼンの資料の作成でもいいですが、前者はコンピュータだけではなく自宅であればインターネットプロバイダとの契約、LANの敷設も必要で、自分で設定できてはじめて切符の予約サイトに行くことができるけれども、JRのサイトを検索して見つける能力もないといけないし、ひょっとしたら旅行会社のサイトでホテルつきの「パック」のほうが安かったりするかもな、みたいな情報収集・取捨選択能力もないといけないよね、とかいろいろ出てくる。単に「参画」といっても1分考えただけでこれだけ身に着けることがある。後者だって、伝える相手は誰で、何を分かってもらえないといけなくて、そのためにスライドは何枚構成のそれぞれで何を話すの、文字だけではなくて図解もやろう、といった構造的に情報をとらえる能力と、一枚一枚のレイアウトはどうするのといった「情報デザイン」の素養、色はどう使うの、といった「色彩」に対する理解などなどがあって、意味深いものが作れるようになる。もはやパソコンを使うとかそんなことはどうでもよくて、今言ったことを学ぶ(けれども、手元にはパソコンがあるときもある)ことを主題にしないとならない。パソコンの使い方を主題にしてきた情報科教員は要チェック。そのような授業は変わらないといけない。

「情報の科学」の目標は、「情報社会の発展に主体的に寄与する能力」を育てることであって、コンピュータサイエンスをそのままやるのではない。

 たさきが聞きながら考えたこと:仕組みを理解するって意外に重要かもしれない。非接触ICカードで乗り物に乗るときに”タッチ”に失敗することがあるけれども、仕組みが分かっていれば、財布にICカードを2枚入れたりはしないだろうし、ゆっくりタッチするようになるだろうし、ちょっとくらい浮かせてもOKだけど、その「ちょっと」がどのくらいかわかるし、まさかカードを叩きつけるように改札を通らんでもよいことは分かるだろう。でも、そんな受身のことだけでは「寄与」する態度は育たないので、習得した技術をみんなのために使ってもらう体験をしてほしいなぁ。そしたらやっぱり開発というのも出てくるよね。「開発」で止まっちゃうのがダメなんだよね、きっと。開発を通して社会(の範囲はどうあれ)に「寄与」するところ、そこまでいけばいいのだろうか。情報共有のための授業サイトを用意させるとか。たとえばそればブログだったら、データベースを理解する足がかりだよね。「ありがたや~」と思うものでハードルが高くないものについては、仕組みの勉強をさせながら用意させちゃえばいいんだよね。それこそコンピュータサイエンスをやるのであれば、「情報の科学」を終わった後に意欲ある生徒に対して選択科目を用意すればいいかな。コンピュータサイエンスを学ぶ場を提供すればいいかしら

「情報A」は消えたのではない。「情報の科学」と「社会と情報」の学習活動の中で「情報A」の考え方は織り込まれている。

たさきが思ったこと:これは新指導要領を読んだときに理解できていたことだったので、それがちゃんとしたところからのメッセージとして発信されたところが意味のあるところだろう。課題解決志向の教科なのだということを忘れると、座学で理論を注入してばかりということになりかねない。特に疲れて授業準備をする余裕が無くなったときに注意しなければ。注入するだけって楽なので、やっちゃうんだけれども、少なくしていかないと。

ほかにもいろいろありましたが、それは会場でお話を聞いた人のお楽しみ。

午後は、ポスターセッション(前半)の発表をしました。「マジカル・スプーンの説明書」と題して、信州大学の香山准教授と東陽テクニカの二上氏とともに発表させていただきました。打ち合わせは特にありませんでしたが、香山准教授は理念を、二上氏は技術的な特性を、私は授業での使い方を中心にお話できたかと思います。マジカルスプーンの実機を使って操作していただくこともありました。実際に見て大きなインパクトを受けた方も多かったのですが、それだけにそのインパクトを教室に持ち込む際に生徒が抱いた興味・関心をどうやって学習に活かすか、教師が学習の場を作っていくか、どのような展開が有効化、ということは考えないといけません。その具体例が少しでも提案できていればよかったなぁ、と思いますがいかがだったでしょうか。

昨日のポスターでお話できたことは、主に次の4点。

  • 生徒の「このおもちゃで遊びたい」という思いを学習モードに切り替えるには、教師が意識してシグナルを送らないといけない。NHKの高校講座とまではいかないが。
  • この教材は課題解決を主体とした学習活動に向いている。
  • 実際の動きを観察させて考察しながら学習を進めるとうまくいく。説明と実習を分けてやる感じだと、経験上うまくいかないことが多かった。
  • 最後にまとめの時間を作って学習事項の定着を促すこと。これで「あー飛ばしたぞ面白かったぞ」で終わることは無くなる。
  • 九段中等で今年実施したテーマは、計測と制御

飛行船の準備や後片付けをしたり、いろいろな方と交流したりしている間に大学へ行く時間になってしまいました。というか、分科会聞いてないよーそれだけが心残りです。聞きたかった聞きたかった聞きたかったよー(じたばた)。ううう。(泣いても遅い)

そう、私は懇親会そっちのけで大学へ向かうのです。でも、その判断は正解でした。全国の皆さん、また来年お会いしましょう!

ちょっと難しかったLinuxネットワーク実習

Posted in ネットワークのしくみ, 通信技術の理解 on 12月 31st, 2008 by TASAKI – コメントは受け付けていません。

最近は、PCサーバがとても安くて1万円そこそこで教材用としては十分すぎるマシンを手に入れることができます。ちなみに私が利用したお店は、NTT-X Storeというお店です。

自分が学生時代に使っていたマシンや、自宅で引退したマシンや、校内で引退したマシンなどをかき集め、それでは足りない分は安く購入したサーバで補い、Linuxネットワークを作っちゃおうぜ!という講座を今年度の総合的な学習の時間にて実施しました。受講者は12名。

そう、今年度は総合的な学習の時間を2講座受け持っています。自分としてはかなりチャレンジング。結論からいえば、ちょっと無理がありました。このほかにも自由選択1講座と必修があるので、種類でいえば4種類、しかもどれも実習バリバリというのは正直準備が追い付きませんでした。反省。

内容は、できる限り教員による説明を最小限にして、ネットワークケーブルもない状態からイントラネットを構成するぞー、というもの。ネットワークの仕組みを直に知った上で、セキュリティの話なんぞに発展できればいいなぁ、と思っていました。

教員による説明を最小限にしているのは、なるべく調べながら自己解決しながら理解をすすめて欲しいから。3年生なので、いい加減自立せんといかんよね、ということも思いながらゆっくりゆっくり進めました。

OSをインストールするところから処理速度が機種によって全然違うので、進み具合のコントロールが大変だったり、インストールするものを最小限にしてインストールするよう指示したけれども「前部入り」状態でインストールしちゃって後でえらいことになったり、でてんやわんやでしたけれども、最後きっちりまとめられればいいかな、ぐらいの気持ちで3学期はまとめの方向でがんばりやす。

あと生徒たちにとって意外な教訓となったのは、知識として得た情報の扱いでしょうかね。この講座は週に1回(2時間連続)しかないし、しかも行事等でなくなったりすることもあるので、何かを勉強したとしても忘れてしまいます。これはしょうがない。そこで一応、今年の総合的な学習の時間では、NetCommonsの環境にて生徒が自分のためにメモをとれるようにしましたし、共有もできるようにしました。それを活用してくれた生徒は忘れてもOKのよう(!)でしたし、知識の共有がなされたときは、知識の提供者は自分で勉強を進めることができ、利用者は助かった~とか思いながら閲覧するということがありました。しかし、逆に知識の共有が進まなかったときは、置いて行かれる生徒が出てしまうという残念なことになったり。

予備知識がほとんど無い新しい分野の勉強をするには、調べる量もハンパないし、考える時間もたくさん必要だし、しかもうまくいかないときの原因追及も大変だ。私も困りながら一緒に考えるということもありました。計画はあるのだけれども、生徒が主体で動くので、実際は何が起こるかわからないということもあり、なかなか楽しい講座ではありました。

おっと、ありましたじゃないですね、まだ3学期に続きがありますからね。ゴールはまだ先です。

Let’s GO! GO! マジカル・スプーン(科学未来館)

Posted in おでかけ, 通信技術の理解 on 11月 7th, 2007 by TASAKI – コメントは受け付けていません。

10月21日に,生徒とともにお台場へ.日本科学未来館で実施の

「Let’s GO! GO! マジカル・スプーン」 ~飛行船制御でコンピュータ・ネットワークと情報処理を学ぼう!~

というワークショップへ参加してきました.今回は,東京・日本科学未来館(参加校・・・都立大泉高校,札幌北陵高校)と,札幌・北海道大学(参加校・・・札幌北陵高校)と,熊本・熊本大学(参加校・・・県立小川工業高校)をテレビ会議システムで接続,札幌や熊本から指令を送って東京の飛行船をコントロールしながら通信と情報処理のしくみを理解するのがテーマ.

午前中はコンピュータネットワークについての授業.高校の教員の解説と,そのあと未来館の方がインターネット物理モデルを使いながら授業のまとめ.午後に飛行実験となりました.

最後に,飛行実験のレビューをすることに.テレビ会議システムごしのコミュニケーションをいかに円滑に行うか,など披露して,各会場の大人達がコメントして解散となりました.

生徒の様子を見ていると,他校生や研究者そしてエンジニアとの出会いを楽しんでいたようで,何よりでした.

後日,生徒と話す中で,

  • TCP/IPの話は授業ですでに習っていたから知識の確認という感覚で学習を進めることができたけれども,インターネット物理モデルは大変気に入った!もっとじっくり見れば良かった!
  • 東京でも飛行船を飛ばして、ローカルでの制御とネットワーク越しでの制御を比較したかったな~

という感想もちらほら.当日の模様は,

組み込みネット:「取り組み広がる飛行船ロボット教育――第4回 MDDロボットチャレンジ,マジカル・スプーン レポート」

でも紹介されています.飛行船を思い通りに動かす難しさはエンジニアの方々だってそうなんだぞ~,というところも紹介されています.

学研の「大人の科学」・マルコーニ式電波カー

Posted in ICTの発達, 小道具・玩具, 通信技術の理解 on 10月 7th, 2007 by TASAKI – コメントは受け付けていません。

情報が電波に乗ってより遠くへと伝わるようになったときの話は,この教材とともに語ろうではありませんか.

dempacar.jpg

本年度の授業でも,見せました.動くので,見せ方に工夫を要しますが.

大人の科学 真空管ラジオVer.2

Posted in ICTの発達, 小道具・玩具, 通信技術の理解 on 9月 20th, 2007 by TASAKI – コメントは受け付けていません。

私が持っているのはVer.1ですが,今はVer.2が販売されています.製品紹介ページはこちら

  • ラジオが聞こえるしくみを話すときの小道具として
  • おおざっぱに通信技術発達の経緯を話すときの小道具として
  • 真空管式コンピュータを説明しているときに実物の真空管を見せるときの小道具として

聞こえる音は結構大きいので,授業での演示で十分使えます.

捨てずに取っておきます

Posted in ICTの発達, 小道具・玩具, 通信技術の理解, ICTと生活 on 3月 28th, 2007 by TASAKI – コメントは受け付けていません。

妻の実家がISDNから普通のアナログに戻すというので,ISDNのターミナルアダ プタをもらってきた.授業での展示物が増えたと喜んでいる私を不思議そうに見つめる妻.まぁいい.私さえ良ければいいのだ.これを見せながらナローバンド 時代の思い出話でも授業でしようかなぁ.

私は独身時代はISDNではなく,アナログのモデムを使ってネットにつないでいました.電話代を気にしながらちょっとつないでは切り,大学のワーク ステーションにtelnetで遠隔ログインして提出物を作成したりするときは接続時間が長くならないようにドキドキしながらやってました.モデムはシリア ル接続のものじゃないとLinuxで使えないという情報がネット上に上がっているのを発見してわざわざ外付けのモデムを買ったりもしました.アナログユー ザとしては,ISDNはネットつないでいても電話が使えていいなー,などと思っていました.でも,TAが高いから「いいなー」で終わってたんですけれど も.

ブロードバンドは大学院生になってしばらくしてからで,回線はADSL.今では当たり前の常時接続やらブロードバンドやらでの感動はひとしおだったなぁ.しながらに切替えた記憶があります.

そういえば,都高情研の研究大会の懇親会で,「どれだけ昔を語れる」という話が出ましたが,私は全然昔を知らない初心者なので,いわゆる「パソコン 通信」を使ったことがありません.大学に入った1997年から大学でインターネットを使い始めたのが最初.当時は確か,インターネットの商用利用が出来る ようになったとかで,あちこちのプロバイダのネットワークが相互接続されるようになるとかニュースで出ていたような記憶があります.

もらったTAを見ると,そんなことを思い出してしまいました.

ラジオの歴史

Posted in ICTの発達, ウェブサイト, 通信技術の理解 on 10月 28th, 2006 by TASAKI – コメントは受け付けていません。

ラジオの歴史を語る時間があるかどうかは置いといて,余裕があったら生徒に紹介したいサイト.

Radio(Vintage Radio)では,ラジオの歴史ということで,時系列的に当時使用されていたラジオを画像付きで紹介している.素晴らしい.また,歴史の流れは,ラジオ少年の博物館が詳しい.