とうきょうED冬の研究会2009

Posted in おでかけ on 1月 11th, 2009 by TASAKI – コメントは受け付けていません。

千代田区立九段中等教育学校へ。後半のパネルのテーマは「情報リテラシー、メディアリテラシー、コンピュータリテラシー」。これらの時代を追っての発展の経緯については、東工大の松田氏が4本ほど論文にまとめておられるとのこと。

はじめに、ざっくりと松田氏による「歴史的な経緯」の解説。そして、実践を通してリテラシーについて考える内容のお話。活用を見据えたしかけや工夫、そして問題点がいろいろ。情報科の教員ではない方々(かなり以前から実践されている方々、要は先輩:他教科、メディア側、企業側の立場で)による活動を知るというところでは面白かった。

お小遣いで何とかロボットを

Posted in 制御・ロボット on 1月 4th, 2009 by TASAKI – コメントは受け付けていません。

プログラムを組むときに意識することは、「どの順番で仕事をさせるの?」ということでしょうか。ばっちりな順番で自動的に期待する作業が完了できるよう仕事を組み立てたとき、それはアルゴリズムとよばれるのでした。

アルゴリズムを勉強するとき、テキストエディタでコードを書いて、コンパイル&リンクして実行することをコンソールで眺める世界を体験しますが、プログラムは実行すると一瞬なので体験的にはいまいち「順番」がわかりにくいです。プログラムがうまく動かないときは、prntf(”ここまでOK\n”):みたいなものを打ち込んで発見、とか学生時代に教わった地味なこともやったりしますが、そんなコメントを「アルゴリズムの手順そのnまで完了」みたいなものに置き換えると目で見える形で確認できるのかしら。

さて、その一方でロボットは組んだ手順のとおりに実際に動きますので、とーってもわかりやすいです。そこで、平成18,19年度は総合的な学習の時間の「情報科学」という講座で、今年度は自由選択「アルゴリズム」で、年度の最後には、自分で組んだコードをロボットに転送し実際に動かすということを企画しています。

総合的な学習の時間のときは、これとかこれといった、パソコンで動きをあらわすブロックを組み立てていくだけでプログラムできる便利なものを使っていましたが、ひょっとしたら中学校で体験してるかもしれないよなぁ、ということもあって今年はC言語で動くものでやってみようとチャレンジ。でも、調達したロボット君(単なるライントレーサですけど)は*****円もしたので、ちょっと大変でした。

できれば安く調達したいよう

そうだよね、学校の予算は期待できないもんね、頑張るしかないよね

でも、頑張るにも限界があるよう

うむうむ。去年出ただけでも、結構お手ごろなロボット(ライントレースカー)等が出ているので、記録しておいて小遣いが貯まったら買ってみることにしようね。

1台あれば、班ごとの対抗戦ができます。まとまった数なんていりません。わずかではあっても、体験することが大事です。手にして技術に興味をもってくれたらしめたもの。ロボットは敷居が低くなってきています。私も来年度に向けて検討します。

※明日からまた忙しくなりますので、ブログも多分放置気味になるかもしれませんが、皆様ごきげんよう!(なにそれ

なんで「同一学年」なんだろう?

Posted in カリキュラム on 1月 2nd, 2009 by TASAKI – コメントは受け付けていません。

教科「情報」の履修年次について本ブログにコメントやトラックバックをいただいたので、これを機会にちょっと気になっていたことを調べてみました。

そもそも科目の履修について分割か同一年次かについてわざわざ指示している普通教科は少なく、見た限りでは保健体育と家庭そして情報でしょうか。

「体育」は3年間にわたって均等の単位を配分しての履修、「保健」は入学初年次とその次の年次での分割履修が原則、としています。家庭は、「家庭基礎」が原則同一学年での履修、「家庭総合」と「生活デザイン」は、分割にするのであれば連続している2か年での履修にすることを原則としています。そのなかで、2単位モノの分割を認めているものは、「保健」のみで、むしろ原則からすると分割しなければならないというものです。

現行の学習指導要領(や次期学習指導要領案)を見ると、「保健」においては、

「保健」は,原則として入学年次及びその次の年次の2か年にわたり履修させるものとする。

と書いてあります。その意図について、現行の指導要領解説(大修館書店サイトに掲載されていたもの)をみると、次のように書いてありました。

「保健」については,新たに小学校第3,4学年に保健領域が設定されたことにより,小学校第3学年から中学校第3学年まで毎学年学習することとなっている。高等学校では,これに継続して学習させることによって,学習の効果を上げることをねらったものである。
なお,「入学年次及びその次の年次の2か年にわたり履修する」こととしたのは,高等学校においてもできるだけ長い期間継続して学習し,健康や安全についての興味・関心や意欲を持続させ,生涯にわたって健康で安全な生活を送るための基礎となるよう配慮したものである。

なるほど、と思う。「保健」として何を生徒に学ばせるのか、伝えたいのか、身につけてほしいのかという観点に沿って、継続的に指導する意義が述べられている。学習指導要領の上では小学校3年から高校2年までの9年間、児童生徒は保健領域を学ぶことになっている。それが、「生涯にわたって健康で安全な生活を送るための基礎」になっていくのだ、としている。高校1年と3年でいいじゃんか、とか高校2年と3年でいいじゃんか、ということではない。9年間の一貫教育としてとらえての高校1年と2年なんですね。

家庭科の解説は学校で見せてもらおうかしら。家庭基礎が同一学年での履修が原則になっている理由はどのようなものなのか、気になりますね。

そして次期学習指導要領案では、普通教科「情報」も同一学年で履修させることを原則としています。なんであえてこの一文を新たに作ったのか。教科「情報」をどのように扱ってほしいのかがわかるような解説が文部科学省側からあることを期待しています。

ちょっと難しかったLinuxネットワーク実習

Posted in ネットワークのしくみ, 通信技術の理解 on 12月 31st, 2008 by TASAKI – コメントは受け付けていません。

最近は、PCサーバがとても安くて1万円そこそこで教材用としては十分すぎるマシンを手に入れることができます。ちなみに私が利用したお店は、NTT-X Storeというお店です。

自分が学生時代に使っていたマシンや、自宅で引退したマシンや、校内で引退したマシンなどをかき集め、それでは足りない分は安く購入したサーバで補い、Linuxネットワークを作っちゃおうぜ!という講座を今年度の総合的な学習の時間にて実施しました。受講者は12名。

そう、今年度は総合的な学習の時間を2講座受け持っています。自分としてはかなりチャレンジング。結論からいえば、ちょっと無理がありました。このほかにも自由選択1講座と必修があるので、種類でいえば4種類、しかもどれも実習バリバリというのは正直準備が追い付きませんでした。反省。

内容は、できる限り教員による説明を最小限にして、ネットワークケーブルもない状態からイントラネットを構成するぞー、というもの。ネットワークの仕組みを直に知った上で、セキュリティの話なんぞに発展できればいいなぁ、と思っていました。

教員による説明を最小限にしているのは、なるべく調べながら自己解決しながら理解をすすめて欲しいから。3年生なので、いい加減自立せんといかんよね、ということも思いながらゆっくりゆっくり進めました。

OSをインストールするところから処理速度が機種によって全然違うので、進み具合のコントロールが大変だったり、インストールするものを最小限にしてインストールするよう指示したけれども「前部入り」状態でインストールしちゃって後でえらいことになったり、でてんやわんやでしたけれども、最後きっちりまとめられればいいかな、ぐらいの気持ちで3学期はまとめの方向でがんばりやす。

あと生徒たちにとって意外な教訓となったのは、知識として得た情報の扱いでしょうかね。この講座は週に1回(2時間連続)しかないし、しかも行事等でなくなったりすることもあるので、何かを勉強したとしても忘れてしまいます。これはしょうがない。そこで一応、今年の総合的な学習の時間では、NetCommonsの環境にて生徒が自分のためにメモをとれるようにしましたし、共有もできるようにしました。それを活用してくれた生徒は忘れてもOKのよう(!)でしたし、知識の共有がなされたときは、知識の提供者は自分で勉強を進めることができ、利用者は助かった~とか思いながら閲覧するということがありました。しかし、逆に知識の共有が進まなかったときは、置いて行かれる生徒が出てしまうという残念なことになったり。

予備知識がほとんど無い新しい分野の勉強をするには、調べる量もハンパないし、考える時間もたくさん必要だし、しかもうまくいかないときの原因追及も大変だ。私も困りながら一緒に考えるということもありました。計画はあるのだけれども、生徒が主体で動くので、実際は何が起こるかわからないということもあり、なかなか楽しい講座ではありました。

おっと、ありましたじゃないですね、まだ3学期に続きがありますからね。ゴールはまだ先です。

研修で学んだことを授業に活かす

Posted in 情報デザイン on 12月 28th, 2008 by TASAKI – コメントは受け付けていません。

今年度は、デザインに関する研修を受けました。私にとっては新分野。

ICTEのデザイン講習会がきっかけで、飯塚先生からちょくちょくデザインに関することを教わる”塾”のような学習会に参加したり、夏には専修大学で「体験!情報デザイン」という講習を受けたりして、なんとなーくデザインってなんだろうなーってのを感じることができました。

実は今年は自分がウェブデザインについて勉強するために総合的な学習の時間で「ウェブデザインについて考える」という名前の講座を開いて生徒と一緒に勉強しました。

このサイトの分割は、どんな効果を狙っているのだろう?

そもそも分割って意識しないといけないの?

というところにきたときには飯塚先生から教わったことを復習しながら(そして本を読みながら)生徒に伝え、手作業で分割やレイアウトをやってもらい。

1学期が終わるときに今まで得た知識の範囲で一度作品を作ってみよう、ということにして提出作品を見て

うーむ、配色も勉強したほうが多分いいなぁ

なんて思っているときに「体験!情報デザイン」ワークショップでいただいた授業案の冊子に「トーナルカラーワークショップ」を発見!

2学期に早速トーナルカラーを購入して事務室から模造紙をもらってやってみました。飯塚先生から教わった補色とか類似色とか調和などの知識面もこのワークショップでしっかり押さえることができました。

2学期の情報Aは「メディアとコミュニケーション」で通しました。

1クラスだけ、1回分余分に授業をしなければならないこととなり、どうしようかなぁと悩みました。

じゃあ、コミュニケーションに関連しているということで、「体験!情報デザイン」ワークショップの内容をやってみたらどうだろう。

ということで、デザインを言葉に変換する人と、言葉を聞いてデザインを復元する人のペアで進めるワークショップをやってみました。

そう、言葉もデザインの対象なんだよね、ということで生徒はモリモリやってくれました。

情報伝達には「効率」というものがあるのだよ、という話は2学期の授業で実施済みなので、効率の良い情報伝達を実現するためにどのような言葉を選ぶのがもっとも良いだろう?という課題設定がすんなりできました。

いわゆる「投げ込み」ではありましたが、でも学期で勉強した内容と関連していたので、しっかりと2学期を締めくくることができてめでたしめでたし。

自分が作ったプログラムで車が動く!

Posted in 制御・ロボット on 12月 27th, 2008 by TASAKI – コメントは受け付けていません。

今年の自由選択科目「アルゴリズム」は、C言語を使って「構造」を意識したプログラミングを勉強しまして、2学期の途中からC言語で動作を命令できる模型(といっても、車だけれど)を使ってコースを走らせたりしてみようという企画を実施しています。

います。

そう、まだ2学期が終わったばかりだとはいえ、終わっていません。

今年は4名の受講者が、場合によってははんだごてを握り作業するところから頑張りました。

教材は、ずーっと前に小遣いはたいて買ったものから、ちょっと前に小遣いはたいて買ったものから、今年興味本位で買ったものまでいろいろです。

やったことは単純です。

組み立てて(最後のものは組み立てる必要もなし)、プログラム組んで、動かす。

それだけ。

でも、プログラム組んで方程式解いたり「なんとかアルゴリズム」を動作させることに加えて、機械をコントロールする面白さを感じてもらえて、「そうか、コンピュータに何をしてほしいのか、その意図を伝えるのは人間なんだね~、こうできたらああできたら、というのは自分が勉強すれば実現できちゃうのかなぁ?」みたいなことを思ってもらえたら十分です。

高等学校学習指導要領案・普通教科「情報」を読む

Posted in カリキュラム on 12月 27th, 2008 by TASAKI – 3 Comments

言い忘れてしまいましたが、「新旧対応表」は何を「新」とし「旧」としているかがわかるので、とても便利ですね。

普通教科の情報では、「第2款 第1 社会と情報」の「旧」は、「第2款 第3 情報C」であり、「第2款 第2 情報の科学」の「旧」は、「第2款 第2 情報B」です。そして、「情報A」に対応するものは、新しい学習指導要領においては、存在せず。

とはいえ学習活動においてコンピュータを使ったり調べ物をしたり発表をしたり、ということは新しい学習指導要領にもきちんと含まれているので、情報活用の実践力については教科指導を行う中で必要に応じて指導するし、他教科の学習活動においても教科の特性に応じて情報を主体的に活用するよう指導があるのだよね、ということと解釈しています。教科としては消滅するけれども、やらなくていいというわけではない。ふむふむ。

あとは、情報モラルが両方の科目の指導内容に入ってきました。「社会と情報」では法的側面からみた倫理、「情報の科学」では技術を活用する上での倫理観を涵養する、そんなアプローチ。

あ、「情報通信ネットワーク」が「情報の科学」にも入っている。

問題解決は「情報の科学」には堂々と入っているけれども、「社会と情報」には申し訳程度で一番最後にちょこっと書いてある。書いてないよりはましだけど、情報の教科書にきちんとまとめられていれば、情報の授業ではもちろん、他教科の授業で「問題解決」を参考にしたいときなど役に立つのではないかなぁ。

ということで、情報活用の実践力と情報モラルと情報通信ネットワークと問題解決は、両方の教科で扱うよ、ということですね。あと「内容の取り扱い」まで含めて読むと、「標本化や量子化」といったディジタル化に関することも共通で扱うことになるのでしょう。特に情報活用の実践力に関しては他教科での学習活動においても必要になりますのでしっかり取り組まないと、ですね。

あと注目は「深入りしないよう」といった文言がなくなったところ。これにより、気にすることなく発展的な内容に取り組むこともできるようになりますね。何で教える内容をあえて制限しなければならないのだろう、変だなぁと思っていただけに、この改定は当然とはいえ必要なことだと思っています。

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱いを見ると、

1 指導計画の作成に当たっては,次の事項に配慮するものとする。

(1)中学校における情報教育の成果を踏まえ,情報科での学習が他の各教科・科目等の学習に役立つよう,他の各教科・科目等との連携を図ること。

これは、現行とほぼ同じですねー。情報活用の実践力はすべての教科で、モラルは倫理、2進法は数学、メディアは地歴など、いろいろ出てきますね。「情報」をキーワードに各教科を横断しましょー。

(2)各科目の目標及び内容等に即して,コンピュータや情報通信ネットワークなどを活用した実習を積極的に取り入れること。

2分の1以上だとかそういう縛りがなくなりましたね。でも、実習は得るものが大きいので個人的にはどんどんやりたいなぁ、と思います。

(3)各科目は,原則として,同一年次で履修させること。

まぁ原則なので例外はあるね、ということですね。でも、カリキュラムの調整弁として分割にさせられるとかは勘弁です。私はそれで560人受け持つことになって体調崩しましたし、とある学校では1年と3年の分割とか調整弁の見本のようなカリキュラムになっています。一方で、保健は高校1年生と2年生とで分割履修することが原則になっています。これも意図があってのことでしょうが、意図は「解説編」を見ないと分かりません。学校で見せてもらおうかなー。この部分は情報科の位置付けが見えてくるところなので、このようにするた理由は「解説編」で是非知りたいところ。

(5)公民科及び数学科などとの関連を図るとともに,教科の目標に即した調和のとれた指導が行われるよう留意すること。

関連分野はとっても広いですが、こうやって書かれることによって誰もが意識することになるのはとってもいいことだと思います。

2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。

(1)各科目の指導においては,内容の全体を通じて知的財産や個人情報の保護などの情報モラルの育成を図ること。

情報モラルは単元として扱うよりも折にふれて指導した方がよい、ということですね。確かにそれはそうですね。

(3)授業で扱う具体例などについては,情報技術の進展に対応して適宜見直しを図ること。

常に勉強して、もっている情報にアップデートをかけていかないとダメよ、という意味ではとっても大事な一言ですね。

学習指導要領案・続きを読む

Posted in カリキュラム on 12月 26th, 2008 by TASAKI – コメントは受け付けていません。

さて、今日は数学から読むぞー。

数学Iは必履修科目ですが、その中に「データの分析」が入っています。以下、引用。

統計の基本的な考えを理解するとともに,それを用いてデータを整理・分析し傾向を把握できるようにする。
ア データの散らばり
四分位偏差,分散及び標準偏差などの意味について理解し,それらを用いてデータの傾向を把握し,説明すること。
イ データの相関
散布図や相関係数の意味を理解し,それらを用いて二つのデータの相関を把握し説明すること。

統計量を見る目が養われると、メディアが扱う統計を評価することができたり、理科の実験での測定値を処理するときに自分でできるようになったりと、何かといいことがありますね。期待です。情報科でも、統計の基礎を知っているという前提で授業を考えることができますね。

数学Aでは、ユークリッドの互除法を使って最大公約数を求めたり、「整数の性質の活用」というところで「二進法などの仕組み」が入っていますね。特に二進法はありがたいですね。教科書の記述を確認して授業の準備をしたいところです。おそらく二進法は情報の教科書でいうところの「二進数」だとかそういう説明にあたる部分ですが、それはやっぱり数学の世界では「二進法」なんですね。私自身、情報の授業の時には「二進数」という言葉で説明をしていませんが、それは整数論の世界にある「p進数」の世界が気になるからです。正の整数をある素数pのべき級数で表現し、それを「実数」とか「有理数」といった「数」としてみたときに、どのような数学的な性質をもつのだろう、ということについて議論する分野で、「p進数体」とかそういう言葉も出てくるのです。へー、p進数って、体だったんだー、などと思った記憶がありますが、いかんせんそのようなp進数という分野の存在を知ってしまった以上、情報の授業で二進数だの十進数だのと言ったときに何かいやーな感じになります。これはしょうがないです。だって、数学の世界に十進数などという「数」は無いんだよなーとか思っちゃう。実際、情報の教科書に書いてある「二進数」とか「十進数」は、「かずのひょうげんほうほう」であり、「二進法で数えてみる、二進法で表現されている数を十進法で数えなおしてみる」ということでしかない。ならば、そのように教えればよいじゃんか、ということに自分の中ではなっている(あくまでも自分の中では、ね)。

数学Bからはコンピュータの単元が削除されて、数学Cが無くなったんですね。ふむふむ。

第3款では、

必要に応じて,コンピュータや情報通信ネットワークなどを適切に活用し,学習の効果を高めるようにすること。

という文や、

指導に当たっては,各科目の特質に応じ数学的活動を重視し,数学を学習する意義などを実感できるようにするとともに,次の事項に配慮するものとする。
(1) 自ら課題を見いだし,解決するための構想を立て,考察・処理し,その過程を振り返って得られた結果の意義を考えたり,それを発展させたりすること。
(2) 学習した内容を生活と関連付け,具体的な事象の考察に活用すること。
(3) 自らの考えを数学的に表現し根拠を明らかにして説明したり,議論したりすること。

という文もあり、ICTの活用や課題解決を意識した授業展開が求められています。教え込むのではないのだよ、ということですね。

理科の第3款も、面白い。

各科目の指導に当たっては,大学や研究機関,博物館などと積極的に連携,協力を図るようにすること。

や、

各科目を履修させるに当たっては,当該科目や他の科目の内容及び数学科や家庭科等の内容を踏まえ,相互の関連を図るとともに,学習の内容の系統性に留意すること。

そして

各科目の指導に当たっては,観察,実験の過程での情報の収集・検索,計測・制御,結果の集計・処理などにおいて,コンピュータや情報通信ネットワークなどを積極的かつ適切に活用すること。

と、明らかに「教科の壁」を取っ払いなさいよ、ということが書いてある。これがうまく作用すれば、「それは数学の内容であって理科の内容じゃないから勉強したくない」とか妙なことを言い出す生徒は減るかもしれませんね。

保健体育の第3款にもICT活用に関する文は現行と同じように書いてありました。

芸術の第3款には、

内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 各科目の特質を踏まえ,学校の実態に応じて学校図書館を活用するとともに,コンピュータや情報通信ネットワークなどを指導に生かすこと。
(2) 各科目の特質を踏まえ,地域や学校の実態に応じて,文化施設,社会教育施設,地域の文化財等の活用を図ったり,地域の人材の協力を求めたりすること。

と、活用できる場所がよそにあれば、どんどんそこに行ってもいいのかしら、と思う一文も。ほうほう。資料集見るよりも、本物に触れたほうがいいに決まってるよなー、と思ったけれども、これは現行の指導要領にもちゃんと書いてあること。へー。

続いて、英語。テレビで「英語で授業が」とか、いろいろ言われていましたね。新しい指導要領の「コミュニケーション英語I」で扱う内容に、

次のような言語活動を英語で行う

とシンプルに書いてありますが、「英語で」という表記は現行の指導要領には無かったところ。へぇ。 

けれども、文法だってちゃんとやるんですね。「第3款 英語に関する各科目に共通する内容等」には、

文法については,コミュニケーションを支えるものであることを踏まえ,言語活動と効果的に関連付けて指導すること。

と書いてあります。しかし、

コミュニケーションを行うために必要となる語句や文構造,文法事項などの取扱いについては,用語や用法の区別などの指導が中心とならないよう配慮し,実際に活用できるよう指導すること。

とも書いてあるので、従来どおりというわけではどうやらなさそうです。

第4款の「内容についての取り扱い」はこんな感じ。現行のものと大差は無い気がします。「題材の形式」が抜けているようにも読めますが、その意図は私にはわかりません。

内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(1) 教材については,外国語を通じてコミュニケーション能力を総合的に育成するため,各科目の目標に応じ,実際の言語の使用場面や言語の働きに十分配慮したものを取り上げるものとすること。その際,その外国語を日常使用している人々を中心とする世界の人々及び日本人の日常生活,風俗習慣,物語,地理,歴史,伝統文化や自然科学などに関するものの中から,生徒の発達の段階及び興味・関心に即して適切な題材を変化をもたせて取り上げるものとし,次の観点に留意する必要があること。
ア 多様なものの見方や考え方を理解し,公正な判断力を養い豊かな心情を育てるのに役立つこと。
イ 外国や我が国の生活や文化についての理解を深めるとともに,言語や文化に対する関心を高め,これらを尊重する態度を育てるのに役立つこと。
ウ 広い視野から国際理解を深め,国際社会に生きる日本人としての自覚を高めるとともに,国際協調の精神を養うのに役立つこと。
エ 人間,社会,自然などについての考えを深めるのに役立つこと。
(2) 音声指導の補助として,発音表記を用いて指導することができること。
(3) 辞書の活用の指導などを通じ,生涯にわたって,自ら外国語を学び,使おうとする積極的な態度を育てるようにすること。
(4) 各科目の指導に当たっては,指導方法や指導体制を工夫し,ペア・ワーク,グループ・ワークなどを適宜取り入れたり,視聴覚教材やコンピュータ,情報通信ネットワークなどを適宜指導に生かしたりすること。また,ネイティブ・スピーカーなどの協力を得て行うティーム・ティーチングなどの授業を積極的に取り入れ,生徒のコミュニケーション能力を育成するとともに,国際理解を深めるようにすること。

家庭科の第3款も、他教科との関連についてさらに幅広く、ということでこの一文が。

中学校技術・家庭科,公民科,数学科,理科及び保健体育科などとの関連を図るとともに,教科の目標に即した調和のとれた指導が行われるよう留意すること。

ICT云々かんぬんはこの教科でも現行の指導要領に引き続き書いてありました。

で、いよいよ情報科ですねー。でも、疲れたからいったん休憩しようっと。

高等学校学習指導要領案

Posted in カリキュラム on 12月 23rd, 2008 by TASAKI – コメントは受け付けていません。

選挙が始まったらますます遅れるかも、とやきもきしていた高等学校の学習指導要領ですが、昨日出たようですね。NHKのニュースでは、英語の授業が変わるという内容で早速報道していました。

私は遅ればせながら今文部科学省のサイトなどを見ております。まだ「案」の段階なので、意見があればパブリックコメントに書き込むことができます。

さて、「概要」のファイルからざっと見て教科「情報」や私が気になった点を拾ってみます。

教科「情報」においては、平成25年度から学年進行で新しい学習指導要領に基づいて授業を行うことになるようですね。現在の小学校5年生の代からのカリキュラム、ということですので、こちらとしてはこの5年くらいでちゃんと指導できるようになっておけば問題なし。あと5年というと、私も(続けて指導していれば)10年やってることになるので、勉強を止めなければ大丈夫なんじゃないかな、と思っとりますです。勉強を止めなければ、ですよ。「もうこれでいいもんね」とか言って勉強しなかったら、駄目だと思います。

さてさて、科目のラインナップは下記のようになっています。

  • 普通教科「情報」
    • 社会と情報
    • 情報の科学
  • 専門教科「情報」
    • 情報産業と社会
    • 課題研究
    • 情報の表現と管理
    • 情報と問題解決
    • 情報テクノロジー
    • アルゴリズムとプログラム
    • ネットワークシステム
    • データベース
    • 情報システム実習
    • 情報メディア
    • 情報デザイン
    • 表現メディアの編集と表現
    • 情報コンテンツ実習

ほうほう。これは、今までいろいろと言われていた通り出てきた、ということですね。

続いて、高等学校学習指導要領改訂案本文に目を通してみます。

総合的な学習の時間については、

特に必要がある場合には,その単位数を2単位とすることができる。

ということや、

総合的な学習の時間における学習活動により,特別活動の学校行事に掲げる各行事の実施と同様の成果が期待できる場合においては,総合的な学習の時間における学習活動をもって相当する特別活動の学校行事に掲げる各行事の実施に替えることができる。

と書いてありますね。でも、総合的な学習の時間が目標とするところはあくまでも

横断的・総合的な学習や探究的な学習を通して,自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,よりよく問題を解決する資質や能力を育成するとともに,学び方やものの考え方を身に付け,問題の解決や探究活動に主体的,創造的,協同的に取り組む態度を育て,自己の在り方生き方を考えることができるようにする。

ということですから、その目標を実現できるだけの指導力を身につけないとなぁ、と思います。

というか、私自身は知識を放り込んでテストして、という授業よりも、探求型の授業をもっともっとやりたいし勉強したいと思っているので、今でも総合的な学習の時間は意外に私自身が勉強している場になっています。なので、なんだかんだ理由をつけて単位を減らしたりする学校には行きたくないなぁなんとも思いますが。ええ。

国語に行きます。

国語総合の内容で、「読むこと」という項目がありますが、その中に

文字,音声,画像などのメディアによって表現された情報を,課題に応じて読み取り,取捨選択してまとめること。

という一文があります。現代文Bの内容では、

伝えたい情報を表現するためのメディアとしての文字,音声,画像などの特色をとらえて,目的に応じた表現の仕方を考えたり創作的な活動を行ったりすること。

とあり、メディアの特性を考慮に入れた読み解きや表現が国語の学習活動の中に入ってきています。

「第3款」には、

学校図書館を計画的に利用しその機能の活用を図ることなどを通して,読書意欲を喚起し幅広く読書する態度を育成するとともに,情報を適切に用いて,思考し,表現する能力を高めるようにすること。

と、

音声言語や画像による教材,コンピュータや情報通信ネットワークなども適切に活用し,学習の効果を高めるようにすること。

の一文もありますが、それは現行のものと大差なし。

地理歴史の「第3款」には

情報を主体的に活用する学習活動を重視するとともに,作業的,体験的な学習を取り入れるよう配慮すること。そのため,地図や年表を読みかつ作成すること,各種の統計,年鑑,白書,画像,新聞,読み物その他の資料を収集・選択し,それらを読み取り解釈すること,観察,見学及び調査・研究したことを発表したり報告書にまとめたりすることなど様々な学習活動を取り入れること。また,生徒が資料を適切に活用し,諸事象を公正に判断することができるようにすること。

とあったり、

資料の収集,処理や発表などに当たっては,コンピュータや情報通信ネットワークなどを積極的に活用するとともに,生徒が主体的に情報手段を活用できるようにすること。その際,情報モラルの指導にも留意すること。

とありますね。公民にも同じような内容の記述があります。従来と比べて情報リテラシーをより活用するような書き方になっています。

つまり、これまで「情報A」で指導すべき内容が他教科に移ったのですね。情報の教員としてはそれを前提にして、では情報科では何を扱うの?ということを考えることになるのですね。

おっと、ここまで書いたら出かける時間になってしまいました。続き読みたかったのに・・・まぁいいや。時間ができたら続き読みます。

※12月26日にエントリをちょっといじりました。

2学期の授業は「メディアとコミュニケーション」

Posted in コミュニケーション, メディアとの関わり, 情報の伝達, 情報社会に参画する態度 on 12月 21st, 2008 by TASAKI – コメントは受け付けていません。

2学期の情報Aの授業は「メディアとコミュニケーション」で通しました。

何気なくメディアに接している。

「何気なく」に意識をもっていくと、何が見えるのだろうか。

コミュニケーションって、何だろうね。

ネット上の掲示板で伝わりやすい情報、伝わりにくい情報。

情報が伝わるって、何だろうね。

マスメディアが流す情報は、何らかの意図のもとに構成され、編集されているという話。

意図って、何?

ケータイで情報をやりとりするときに、テレビを見るときに活用できるリテラシーを扱ったつもり。

わかりやすい言葉だけを使って多くを語らないよう気をつけたので、しっかりと覚えていてほしいなぁ、と思う。